投資、不動産、副業の確定申告の方法【申告書の書き方もわかりやすく解説】

副業の確定申告の方法【税理士に聞きました。わかりやすく解説します】 投資の種銭を作る(入金力アップ)
この記事は約12分で読めます。

投資や不動産、副業の確定申告の方法、わかりにくいですよね。
このページでは複業を始めたけど、確定申告が必要な金額や時期、経費計上、必要書類、書き方、税金がイマイチわからないというお悩みを解決します!
僕も毎年自分で確定申告をしていて、疑問点がたくさんありましたので、調べた内容をまとめておきます。ぜひ参考にしてください。
確定申告はさっさと終わらせてしまいましょう!

投資、不動産、副業の確定申告の方法【申告書の書き方もわかりやすく解説】

筆者はここ数年はやよいの白色申告(無料)を愛用しています。
銀行とのデータ連携ができ、仕訳をするだけで決算書や収支報告書、確定申告書の作成まででき、とても便利です。
出来上がった確定申告書類を印刷して、署名捺印して提出しています。

2022年分はe-taxでの申請をする予定です。

確定申告の方法、流れ、やり方は?

まずは確定申告の流れを理解しましょう。
1) 確定申告に必要な書類を準備
2) 確定申告書に記入
3) 3/15までに税務署に提出
となります。

青色申告と白色申告の違いは?

確定申告の方法は2種類あり、青色申告と白色申告があります。
違いは下記です。

青色申告

青色申告のポイントは
・複式簿記で青色申告決算書を提出
・税務上の優遇措置なし
・事前に税務署に対して承認手続きが必要
です。

簡単にいうと、少し事業規模が大きくなってきて、節税が必要になってきたら、考えるという感じで大丈夫です。
初心者のうちは手間もかかるし、メリットも少ないので不要です。

白色申告(通常の確定申告)

白色申告のポイントは
・簡易簿記で収支内訳書を提出
・税務上の優遇措置なし(費用計上はできます)
です。

というわけで初心者の方はこちらで十分です。▶️やよいの白色申告(無料)
私は複式簿記で収支内訳書を作っていますが、白色申告をしています。

副業の確定申告の場合、青色申告と白色申告どちらが良い?

始めたばかりで利益額が少なければ白色申告で十分ですが、しっかり収入が出るようになったら青色申告に切り替えるという感じで大丈夫です。

青色申告に切り替える目安は利益が年間100万円以上出るようになったらぐらいのイメージで良いのではないでしょうか。
青色申告には複式簿記といって、簿記の知識が少しだけ必要です。

白色申告の場合は家計簿のような記帳でも問題ありません。
白色申告でも事業専従者控除は受けられます。

確定申告が必要な所得金額は年間20万円から

確定申告は所得税を確定するために申告する書類です。
サラリーマンの副業の場合、確定申告が必要な金額の目安は20万円と言われていますが、詳しく見ていきましょう。

副業の確定申告が必要なのは?

自営業などの本業で確定申告をする方や住宅ローン控除のため確定申告する方は副業の所得や収入にかかわらず、確定申告が必要です。

また、副業でパートやアルバイトをしている方は「給与所得」になるので、20万円以下でも申告が必要です。

確定申告が不要な場合は?

給与以外の収入を得る副業をしている方で、

例えば、株の売買益、ブログやYoutube、物販ビジネス、クラウドソーシングなど業務委託の所得が20万円以下であれば所得税の確定申告は不要です。
所得=収入ー経費です。

ただし、その場合も住民税は申告と納税が必要になります。

住民税の申告は必要

副業の所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、
住民税の申告が必要です。
住民税の申告は市区町村に申告します。

このため、副業からの所得が20万円以下だからといって何もしなくて良いということではないということですね。
これは知らない人が多く、何もしていない人が結構いるとも言われています。ただ、住民税を申告、納税しないと厳密には「脱税」です。

所得税の確定申告をしていれば、住民税申告は税務署が行ってくれます

金額が20万円以下でも確定申告をすること自体はしても大丈夫です。
事業が赤字であれば所得税の還付を受けられる可能性あります。
このため、今後も副業を継続して、収益を伸ばしていくつもりであれば、最初から所得税の確定申告をしておくのも良いでしょう。

副業で源泉徴収されている場合は所得税が還付される?

確定申告をすることで、源泉徴収されている所得税が返ってくる場合があります。
アルバイトパートや業務委託契約のような形の場合は高い税率で源泉徴収されている場合があり、確定申告をすると還付を受けられることがあります。

源泉徴収は税金を前払いしている状態ですので、確定申告をすることで、所得税の還付を受けられる可能性があります。源泉徴収されているかは必ずチェックしましょう。

確定申告の時期(期限)はいつからいつまで?

個人の確定申告のタイミングは通常は翌年の3/15までです。
受付時期は例年2月中旬から3月中旬と覚えておきましょう。

例えば2020年分の確定申告は2021年3月15日が期限です。
2019年分の確定申告はコロナの影響を受けて4/16まで延長になりました。

確定申告の会計期間は1/1-12/31です。この期間の状況を申告して、所得税額を確定します。

確定申告の期限に遅れてしまったら?【忘れてた!】

確定申告の忘れていた!期限に間に合わないとどうなるか?
私も一回忘れていたことがあって、焦りました。
心配ですね。でも大丈夫です。

もしも期限に遅れてしまった場合は、出来るだけ急いで提出した方が良いですね。
でも実は期限を過ぎていても受付はしてくれます。

所得税の還付がある場合は、期日を過ぎてから提出すると、還付金の入金が遅くなったりすることがあります。

ただし、あまり遅くなると延滞税などを徴収されてしまう場合があります。出来るだけ期限内に提出できるようにしましょう。

確定申告書はどこに提出すればいい?

確定申告書はお住いの住所の管轄税務署に提出します。
確定申告書の提出方法は1) e-taxでonlineで提出する2) 紙の確定申告書を郵送3) 確定申告書を税務署へ持ち込みの3種類があります。
e-taxは事前に準備が必要になります。私は例年紙の確定申告書をソフトを使って作成、印刷し、税務署へ郵送しています。税務署で相談も受けてくれるので利用すると良いでしょう。
提出先の税務署を調べるにはこちらhttps://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm

確定申告書類の書き方

確定申告の準備費用計上する領収証をまとめておきます。

これは毎月やっておく方が良いですね。まとめてするのは大変ですし、時間もかかります。
また、1年分となると思い出すのも一苦労です。
私は領収証は全て一つのフォルダにまとめておくようにしています。
紙の領収証は写真を取っておきましょう。

副業の確定申告書類の記入例、【入力方法、見本】

・年
・個人番号 マイナンバーを入力
・住所氏名 
・屋号
個人の場合、屋号は書いても書かなくても大丈夫です。
事業の屋号として使っているものがあれば書く、という感じで大丈夫です。

副業の確定申告の収入の種類

確定申告は本業のサラリーマンとしての給与と、副業の収入の両方を1つの確定申告書にまとめて申告します。

サラリーマンとしての給与は所得税の源泉徴収をされていますので、事業所得がマイナスの場合は還付を受けられる可能性があります。

副業の確定申告は本業がサラリーマンで、アルバイトパートの副業の場合や委託、 事業収入と呼べるような安定的収入でない場合は確定申告書Aを作成します。

また、副業の確定申告で不動産収入副業で安定的にビジネス収入がある場合確定申告書 Bを作成します。

副業の確定申告書Aを提出する人

本業の給与所得がほとんどで、副業の金額が少ない方や不動産収入等がない方は確定申告書Aで申告をします。

確定申告書の収入欄と所得欄

確定申告書Aには収入欄と所得金額欄があります。
収入欄には総額
所得欄には経費を引いた金額を入力します。
確定申告用のソフトを使うと金額を直接入力するのではなく、仕訳と収支報告などを完成させると数字が入るようになっています。

・給与

サラリーマンの場合は、本業の給与収入と、副業で給与がある場合はその給与収入を入力します。

・雑所得 

・公的年金等 
・その他
副業のアフィリエイト収入ややYoutubeからの広告収入、物販などの小規模なビジネスからの収入はこちらに入力します。

・配当

株などの配当金収入の金額を入力します。

・一時

株などの売買で得られた収入の金額を入力します。

確定申告書Bを提出する人の場合

不動産収入やビジネス収入のある方はこちらの確定申告Bを使用します。
私も不動産所得があるので、確定申告Bで申告しています。

確定申告書Bの収入等の金額

確定申告書Bの収入等の金額は下記のように分類されています。
それぞれ該当する欄に記入していきます。

・事業(副業)

営業等

副業の事業やビジネスの売上高、収入を入力します。
安定的な収入が見込まれ、副業の収入が給与収入に近い状態になり、相当の時間を費やしており、職業として認知されているというような形になってくるとこちらに入力します。事業収入かどうかの判定は税務署または税理士さんに相談すると良いでしょう。

農業

副業で農業をされているかたはこちらに入力します。

・不動産

不動産を賃貸して得られる賃貸料等の収入(費用を差し引く前の金額)を記入します。

・利子

預金等の利子収入を記入。
銀行口座の履歴を確認して、合計額を入力します。

・配当

株式の配当金収入の金額を入力します。
証券会社の履歴を確認しましょう。

・給与

本業の給与収入、副業で給与が発生した場合はその金額を入力します。

・雑所得

・公的年金
・その他

副業のアフィリエイト収入やYoutubeからの広告収入などはこの雑所得になります。
規模が大きくなれば事業収入として認められるようですが、大半の場合はこちらです。

一時所得

株式の売買などによる一時的な収入を入力します。
売買せずただ価値が上がったという場合は記入は不要です。

副業の確定申告の経費計上

副業がアルバイト、パートの場合、経費の計上は認められません。

ですが、副業が雑所得、不動産所得、事業所得の場合には事業に関わる経費について計上が認められます。
税務署が確認しに来た時に対応できるよう、領収証は7年間保管しておきましょう。

100%経費として認められる支出

副業のために発生した下記の支出は経費として認められます。

例えば物販系の副業をしている場合、
・販売するために購入した商品の仕入れ額
・商品の発送費

副業の運営にかかった費用
・支払い手数料
・広告費
・打ち合わせ等のためにかかった交通費、ガソリン代
・システム費
・ブログ運営のためのウェブサーバー費、ドメイン取得費
・外注費
・ビジネスのために購入した10万円未満の備品
パソコンやタブレット仕事用のデスクなど。10万円以上の備品は固定資産計上となります
・文房具や仕事に関する書籍、雑誌類

副業で不動産を運営している方の場合
・賃貸収入を得ている物件の水道光熱費(電気、ガス、水道など)
・賃貸不動産の管理費
・不動産や仕事用の固定資産の減価償却費
・事業のために支払った人件費、給料、外注費
・取引先との飲食代等、取引先へのお土産、お中元、お歳暮

減価償却費についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
きちんと理解できているか不安のある方はこちらからどうぞ。

一部が経費として認められる支出

家で仕事をしている場合、使用比率で切り分けして、一部が経費(費用)計上できる支出は下記です。


・通信費の一部
家のインターネット、携帯電話を仕事に使用している場合、コストの一部を計上できます。
・住居家賃の一部
家で仕事をしている場合、家賃の一部を計上できます。

経費として認められない支出

・保育料
残念ながら保育料は費用計上(経費計上)できません。働くために必要なコストだという考え方もあると思いますが、保育料は家庭の生活費として規定されています。

副業の確定申告の所得控除

下記は課税所得の計算時に、所得からマイナスできるものです。

・社会保険料控除
サラリーマンの給与支給の際に控除されている社会保険料を入力します。
会社から源泉徴収票をもらうと確認できます。

・小規模企業共済等掛金控除
共済などに加入している場合は掛金控除があります。
控除証明書の提出が必要ですです。

・生命保険料控除
生命保険会社から控除証明書が届きますので、その記載に沿って入力します。

地震保険料控除
地震保険料も控除対象となります。

・寡婦、寡夫控除勤労学生、障害者控除
これらは条件に該当する方のみ記入です。

・配偶者(特別)控除
配偶者の収入が少ない場合の控除2020年度からは配偶者の収入が150万未満なら、38万円を控除できます。

・扶養控除
16歳以上の家族などがいる場合は38万円が控除対象となります。

・基礎控除
2019年度までは38万円。
2020年からは48万円(年収が2400万円以上の方は控除額が少なくなります)

・雑損控除
災害などによる損害を被った場合に、その一部を控除できるというものです。

・医療費控除
医療費が年間10万円以上かかった場合、控除が認められます。

・寄附金控除

ふるさと納税「さとふる」や国などへ寄付をした場合は、寄附金控除が認められます。
ふるさと納税をするとお礼の品がもらえるので、お得です。

ふるさと納税控除上限額シミュレーションを使うと年収に合わせていくらまで税金が控除できるか計算できます。

副業の確定申告の必要書類は?

・青色申告の場合:決算書
・白色申告の場合:収支報告書(決算書でも大丈夫です)

・マイナンバーカード(個人番号カード)
通知カードか住民票の写し(マイナンバー記載)と運転免許証でも大丈夫です。

・生命保険料控除証明書
保険会社から届く証明書です。確定申告書に貼り付けて送ります。

・地震保険料控除証明書
保険会社から届く証明書です。確定申告書に貼り付けて送ります。

貼り付け欄は下記のようになっています。
控除証明書類は無くさないように取っておきましょう。

・源泉徴収票
給与等の源泉徴収票が手元にない場合は源泉徴収した会社に再発行を依頼すれば大丈夫です。

・領収証(領収書、レシート)
添付する必要はありませんが、経費のレシート類は保管義務があります。
青色申告の場合は7年です。

副業の確定申告に使えるツール

確定申告に使えるツールをご紹介します。
有料のものと無料のものがあります。

筆者はここ数年はやよいの白色申告(無料)を愛用しています。
銀行とのデータ連携ができ、仕訳をするだけで決算書や収支報告書、確定申告書の作成まででき、とても便利です。
出来上がった確定申告書類を印刷して、署名捺印して提出しています。

副業の確定申告まとめ

このページでは副業の確定申告について解説しました。

ポイントを整理しておきます。
・確定申告は事業規模によって青色申告か白色申告を選ぶ。
・副業を始めたばかりの方は白色で十分です。
・確定申告が必要になる収益は20万円以上が目安。
・確定申告は2月中旬から3/15までに税務署に提出
・もし提出を忘れていた場合は税務署に連絡して提出
・確定申告は書類はAとBがあり、不動産収入やビジネス収入がある人はBを使う
・経費には100%認められるものと一部しか認められないものがある。
・所得控除が受けられる。
・提出資料は抜け漏れのないように貼り付ける
・会計ソフトを使うと楽。

確定申告をすることで、所得税の還付を受けられることもありますので、面倒ですががんばって終わらせましょう。

毎月レシートなどは整理しておくと、年末バタバタしなくて済みます。
確定申告はさっさと終わらせて、時間を有効活用しましょう!!

確定申告のツールはやよいの白色申告(無料)を愛用しています。
電子申請にも対応しています。

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